株式会社SHIBUYA109エンタテイメント(本社:東京都渋谷区、社長:木村 知郎)が運営する若者マーケティング研究機関『SHIBUYA109 lab.(読み:シブヤイチマルキューラボ)』は、around20(20歳前後)と定義する女性を対象に「海外旅行」に関する意識調査を行いました。首都圏を対象としたスマートフォンによるアンケート調査(以降「首都圏女子調査」)とSHIBUYA109(東京都・渋谷区)館内で実施したグループインタビューの結果をお知らせします。
※2018年around20女子の「海外旅行」に関する意識調査結果
【1】around20女子の旅行予算は「10万円以内」が約70%!行きたい国の理想はヨーロッパ、現実はアジアがNo.1
【2】情報収集は情報量重視。旅程はオンライン上で独自の旅行用マップを作成・管理
【3】旅行で重視するのは食とレジャーの「本場感」と「非日常感」
【4】SNSはアルバム替わり。「旅行アカウント」を共有し、思い出ムービーを作成
SHIBUYA109 lab.では、行楽シーズンに合わせaround20女子の海外旅行に関する意識調査を行いました。
around20女子たちの1回の海外旅行に対する予算は「10万円未満」が約70%。旅程は自分たちで組み立てます。「食・レジャー」を優先し、反対に「宿泊先」「移動手段」の優先度は低い結果に。
旅先の情報収集は情報量重視。旅行の投稿が多いインスタグラマーに旅程についてアドバイスをもらうこともあるようです。旅のしおりはGoogleMAPなどを活用し、友人とオンライン上で共有します。
旅先を決めるときに重視するのは「本場感」と「非日常感」。旅行先でのお金の使い方にメリハリをつけることで、低予算内でも「最高の体験と食事」を楽しめるプランを立てています。
旅行の思い出をSNSにアップするのは当たり前。上級者は友達と「旅行アカウント」を作り、お気に入りの曲と思い出の写真をつなぎ合わせ、動画として思い出を保存・共有する動きも増えています。
【1】around20女子の旅行予算は「10万円以内」が約70%!行きたい国の理想はヨーロッパ、現実はアジアがNo.1
旅程の立て方について、「旅行会社のツアーを利用する」と回答した人は53.5%、「自分たちでゼロから旅程を組み立てる」と回答した人は45.3%でした。※図1around20女子の約半数がツアーに頼らず、自分たちの好きな旅程をゼロから立てていることが分かりました。また、宿泊先の決め方※図2についても、「自分でホテルを探す」と回答した人が60.9%と最も多い結果となりました。
また、1度の海外旅行に対する予算に関して聞いてみたところ※図3、「10万円未満」という回答が71.2%と半数以上を占める結果となりました。
海外旅行で直近訪れた国と憧れの国を聞いてみても※図4、いつか行ってみたい国はヨーロッパやアメリカが人気ですが、実際に訪れているのは低予算で行ける韓国がNo.1となっており、旅行に対する理想と現実が垣間見える結果となっています。もちろん、韓国はaround20女子にとって現在のトレンドの中心ということもあるのですが、比較的安価に旅行に行けるアジア圏を選択しているという現状もあるようです。
「旅行先でお金をかけたい部分」について※図5聞くと、最もお金をかけたいことは「食事(72.0%)」、次いで「観光・レジャー」(60.9%)、「自分のためのショッピング(52.7%)」という結果となりました。逆に、できる限り節約したい項目としては「飛行機」「現地での移動」等、移動手段が挙げられています。
グループインタビューでも、5~6時間で行けるアジアであればLCCを活用したり、現地の移動手段もできるだけ節約できるように心がけているとのことでした。
この理由は、彼女たちの「お金と時間の使い方に対する意識」と関係しています。彼女たちは、自分の好きなことや興味のあることに時間とお金を投資し、それ以外の部分は節約するという傾向があります。今回の調査結果でもわかるように、旅行に関しても同様に「現地で自分が行きたい・体験したいことやものを優先したい」という意識があり、優先度の低い移動手段や宿泊先については、価格の安さやアクセスのしやすさを基準に選定しているようです。
【2】情報収集は情報量重視。旅程はオンライン上で独自の旅行用マップを作成・管理
旅行の参考情報として最も多いのは「WEBサイト」(76.0%)、次いで旅行ガイド雑誌(66.3%)「Instagram」(33.0%)という結果となりました。※図6WEBサイトは、Googleなどで「地名 観光」などのワードで検索しているようです。またaround20の情報収集の中心になっているInstagramは3位にランクイン。ハッシュタグで検索するだけではなく、旅行の投稿が多いインスタグラマーにDMで旅程について相談しアドバイスをもらうこともあるようです。
around20女子はSNSにアップする意識が高いため、情報収集の際にも画像を重視する傾向にありますが、旅行に関しては画像だけではなく現地の詳しい情報も把握したいという理由から、情報量の多いメディアが重視されているようです。
一通り情報収集をしたたら、旅程を組むために一緒に行く友人と情報を共有します。共有の方法としては、WEBサイトやInstagramの投稿のスクリーンショット画像をLINEのノートにストックし、行く場所を選定するのが一般的です。そして現地で行くお店やスポットが決定したら、Google MAPで各スポットにピンを立て、自分たちだけの旅行用マップを作り活用します。作成したオリジナルマップをダウンロードすることで、オフラインでもすぐ確認できるようにすることがコツとのことです。
【3】旅行で重視するのは食とレジャーの「本場感」と「非日常感」
旅先を決めるときに重視していることとして、 WEB調査の結果※図7では、第1位「そこでしか味わえない体験ができる(67.9%)」、次いで「その土地独自の食事が楽しめる(60.5%」)、「治安が良い」(51.9%)という結果となり、「体験」と「食事」を重視していることが分かります。先述したように、旅行先でのお金の使い方にメリハリをつけることで、低予算内でも「最高の体験と食事」を楽しめるプランを立てています。
【4】SNSはアルバム替わり。「旅行アカウント」を共有し、思い出ムービーを作成
彼女たちは旅行先でたくさんの写真を撮り現地での思い出を記録しています。旅行の思い出写真をどのように保管しているのかを聞いてみたところ※図8、最も多い回答は「SNSにアップする」(68.3%)次いで「旅行相手と共有する」(49.4%)「印刷しアルバムやボードを作る」(15.2%)という結果となりました。
彼女たちにとって思い出をSNSにアップ・共有することは当たり前で、SNSアカウントが自分の記録場所となっています。旅行先で撮影した写真を、リアルタイムで投稿することも多いようです。
また旅行上級者の中では、友達と共同で「旅行アカウント」を作り、その旅の思い出の写真をアップするという、まさにアルバムとして活用する動きもあります。動画作成アプリを駆使してお気に入りの曲と思い出の写真をつなぎ合わせてムービーを作るなど、動画として思い出を保存・共有する動きも増えています。SNSでの共有は当たり前となっている今、ひと手間かけた思い出の保存方法が今後のトレンドになりそうです。
【5】SHIBUYA109 lab.所長より
国内・海外問わず、around20の旅行に対する興味関心は非常に高いと言えるでしょう。
また現在LCCや民泊サービスなど、工夫をすれば安価で旅行ができるようになっており、これらを駆使して旅程を組むことは当たり前になっています。彼女たちの理想の旅程に柔軟に対応できるサービスが今後求められることが予想されます。(SHIBUYA109 lab.所長/長田 麻衣)
※全ての調査結果数値は小数点第2位を四捨五入しています。
【6】調査の概要
調査方法: ①スマートフォンによるアンケート調査/「首都圏女子調査」
②SHIBUYA109(東京都・渋谷区)館内でのグループインタビュー調査
調査期間: ①2018年9月 ②2018年9月
調査対象: ①首都圏在住(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)/18歳~22歳女性
②SHIBUYA109(東京都・渋谷区)来館者/18歳~22歳女性
有効回答数: ①N=243 ②N=5
調査実施・分析:SHIBUYA109 lab.(運営:株式会社SHIBUYA109エンタテイメント)